ひたちなか市 リハビリ強化型⚽🏃♂️
🍀児童発達支援・放課後デイサービス・保育園等訪問支援事業🍀
ハッピースマイルです🍀😊😊
こんにちは。作業療法士の上野です。本日は、スパイナルギャラント反射(spinal galant reflex)という反射についてお話します。
反射がみられる時期:
子宮の中で約20週の時に発達し始めるといわれています。
統合される時期:
生まれてから、3−9ヶ月の間に統合されます。
刺激条件:背中への刺激によって反射が起きます。
どのように反応するか:
子どもの背骨の脇を下方向に撫でると、刺激をした側に腰が持ち上がります。
重要性:
赤ちゃんはこの反射を利用して産道を下りてきます。また、ハイハイや歩行に必要な腰の動きの発達に貢献します。
前庭系の発達、聴覚処理や三半規管、非対称性頚反射(ATNR)、排尿にも関与しています。
将来的な身体的・精神的なスキルに影響し、集中力や動機づけといった要素にも関与します。
統合されているかどうかを確認する検査:
・反射テスト(図1)
子供は四つ這い姿勢をとって反射テストを行います。指を使って背骨の脇を軽く引っ掻くようになぞります。肩甲骨の下から初め、腰の下の辺りまで何回かに分けてなぞります。なぞる位置を1−2㎝背骨の脇から初めて、徐々になぞる位置を横側へ広げていきます。背骨から5cm位横に離れた場所が、反射が起きやすい位置です。反射が起こる場合、なぞった側の背中の筋肉が収縮して、骨盤がその方向に曲がるような動作が起こります。
残存の影響:
・ソワソワしている、じっとしていない
・お漏らしをする
・集中力、注意力、持続力がない
・短期記憶の減少
・感覚過敏傾向がみられる
・本を読むのが苦手
・疲れやすい
・身体の部位を協調的に扱えない
・運動嫌い
・側弯
・ぴったりした洋服を好まない、ベルトを嫌がる
・聴覚に問題が生じる
反射を統合するための体操:
・雪の中のエンジェル(Snow Angel)(図2)
①子供を仰向けにして、マットの上に足を伸ばし、両上腕は体の脇に揃えて平に寝ます。
②息を吸いながら、床に沿って足を横に広げ、そして両手を伸ばし、頭の上まで両手が触れるまであげていきます。両足が大きく広がったのと同時に両手が触れるようにあげます。
③今度は息を吐きながら、初めの姿勢に戻ります。
④今度は、右足と右手だけを同時にゆっくり開いていき、開ききったっら、今度を元の姿勢に戻ります。右側が5回終わったら、今度は左足と左手だけを同時にゆっくりと開いたり閉じたりします。この動作も5回行います。
⑤次は難しくなります。右手と左足を同時に開いて閉じます。今度は、左手と右足を同時に開いたり、閉じたりします。これを10回繰り返します。
このエクササイズのポイントは、全ての四肢を同時にゆっくり動かすことです。5-10回のエクササイズを1日3セット、反射がなくなるまで続けます。
だるま体操:あぐらの姿勢で座り、両足裏を合わせます。「だるまさんが」という絵本のように、左右に振り子のように揺れたり、転がったりします。お尻に刺激を入れ、重心の移動を体で感じられると良いです。
猫のポーズ:四つ這いの姿勢で、あごを胸につけ、背中を丸めます。この姿勢を10秒保持し、もとの姿勢に戻ります。これを5回繰り返します。
次に、同じ姿勢のまま、頭を上に向けて天井を見て、背中を反らせます。この姿勢も10秒保持し、元の姿勢に戻ります。これも5回繰り返します。
お尻歩き:長座位の姿勢で両腕を前方に伸ばし、お尻をずらすようにして、左右の足を前方に交互に進めていきます。お尻歩きをする距離は、2−3メートルを目安にし、徐々に距離を伸ばせるといいです。
スパイナルガラントテスト(図1)
雪の中のエンジェル(図2)
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