ひたちなか市 リハビリ特化型 ハッピースマイル~ 児童発達支援・放課後デイサービス・保育園等訪問支援事業~

ひたちなか市に作業療法士が立ち上げた放デイ・児童発達支援事業・保育園等訪問支援事業を立ち上げました🎶(ハッピースマイル🍀)

🍀🎶~ ~OT上野講座⑭ ハイハイについて~🍀🎶             #ひたちなか市 #ひたちなか #療育 #リハビリ #作業療法士 #言語聴覚士  #リハビリ強化型 #ハッピースマイル #児童発達支援 #放課後デイサービス #保育園等訪問支援事業 #発達障害 #ハイハイ

ひたちなか市 リハビリ強化型⚽🏃‍♂️

 

🍀児童発達支援・放課後デイサービス・保育園等訪問支援事業🍀

ハッピースマイルです🍀😊😊

 

 

 

 

 

🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀

こんにちは。作業療法士の上野です。

 

ハイハイはなぜ大事なのでしょうか?①

 

本日は、ハイハイについてお話ししたいと思います。

下記のアメリカのサイトを抄訳しましたので、原文を確認されたい方は下記のサイトにアクセスしてご覧いただければと思います。
https://harkla.co/blogs/special-needs/crawling

非常に詳細にハイハイについて書かれた内容でしたので、2回に分けてご紹介したいと思います。


ハイハイとは何でしょうか?いつ頃赤ちゃんはハイハイを学ぶのでしょうか?何故ハイハイは発達段階の重要な目安(マイルストーン)になっているのでしょうか?

 

もしハイハイせずに次の段階に進んでしまったら⁉️

 

子供にハイハイを促すためにはどうしたら良いのでしょうか⁉️

もし子供がハイハイをとばしてしまったり、ハイハイをしなかったために苦労している場合、どのようにハイハイのスキルを発達させれば良いでしょうか⁉️

 

これらの疑問に答える前に、まずは、ハイハイについてみていきましょう。

 

お子様の中には、身体的障害があるためにハイハイをする能力が発揮できないお子様もいますが、このブログでは、ハイハイをする身体的能力があるお子様を対象に書かれています。

 

<ハイハイとは>
ハイハイとは、一つの移動能力であり、四つ這い姿勢で移動します。四つ這いとは、手と膝を床についてそれを動かして進むという動きです。ハイハイをすることによって、ある地点から次の地点に移動することを可能にします。

アメリカには、アメリカ疾病予防管理センター(CDC https://www.cdc.gov/ncbddd/actearly/milestones/index.html)と言われる保健福祉省所管の感染対策総合研究所があります。アメリカ国民の健康増進と情報提供を行なっている連邦政府の機関です。このCDCで、子供の発達段階のマイルストーンの一つとしてみなされていた「ハイハイ」が最近完全に削除されてしまったようですが、未だに多くの小児分野に携わる専門家の多くは、ハイハイを重要で、なくてはならない段階だと思っている人が多いです。

 

<ハイハイは必要?>

CDCからはハイハイは発達マイルストーンの項目から外されましたが、それでもここでは何故ハイハイが必要なのかを具体的に説明していきたいと思います。ハイハイは、粗大運動だけでなく、微細運動、目の発達、感覚入力の発達、そして社会性の発達に必要であることをみていきましょう。

 

<粗大運動の発達>
乳児がハイハイができるようになるためには、まず粗大運動のスキルを確立しなければなりません。

※ハイハイは、頚、肩甲帯、体幹、そして下半身の筋肉組織に十分な能力と安定性が必要となります。

もし、適切な筋緊張、筋力、そして関節の安定性がなければ、乳児は重力に抗して自分の体を支える身体的能力が得られません。

では、筋緊張と筋力はどのように発達しますか?それは乳児の発達段階のマイルストーンを通して発達します。

 

①🍀まず、乳児は腹這いになっている時に、
重力に抗して頭を持ち上げることによって頚の力が発達します。頚の力がつくことで、今度は腹這いで前腕を使って自分自身を支えることができるようになります。

②🍀次に、手を使って体を持ち上げられるようになります。そして最終的には、ハイハイの前段階である手と膝で体重を支える四つ這い姿勢になることができるようになります。

 

このようなスキルは時間をかけながらたくさん練習を続けることで発達します。よって多くの専門家は新生児・乳児期から腹這い姿勢の時間を毎日行うように推奨しています。同時に、この練習によって乳児はバランスを崩さないでお座りするために必要な体幹の筋力や持久力を発達させることができます。

 

※加えて、ハイハイは左右上下肢を使う両側性の協調運動が必要となります。

この能力は、左右の体と上下肢を協調的に交互に動かしながら動く能力のことです。乳児が重力に抗して自分自身を手と膝で支えるようになったら、前進するために手足を協調的に動かす必要があります。ハイハイをするために必要な筋緊張と筋力を強化するのと同じように、両側性の協調運動を発達させるにも時間と持続的な練習が必要です。

 

<粗大運動の発達>
ハイハイはより高位レベルの粗大運動の基礎となります。

ハイハイで培われた両側協調動作はのちの歩行や走る動作、自転車に乗ったり、公園の遊具で遊んだり、あらゆるスポーツに参加するのに大事です。ほとんど全ての子供が体験する遊びの活動には、両側の上下肢の動きを要求します。

 

乳児は自分のペースでハイハイするための機能を発達させていきますが、多くの専門家は、1歳を迎える前にハイハイの機能を完全に習得しておいた方が良いとしています。

 

<原始反射>
原始反射とは、生まれた時に生存を手助けするために出現する反射のことですが、その多くは胎児の時に発達します。

この無意識に起こる運動パターンは新生児を生存させ、乳幼児期の発達を支援していきます。この原始反射は、より高位な機能、例えば学習といった機能の発達の基礎となります。

 

原始反射は、ずっと残存しているわけではなく、1歳あるいは子供によっては2−3歳までに、より高位なレベルに統合されていきます。

原始反射が統合される時、より成熟した運動パターンやより高位な学習へと発達する礎を作ります。

🍀もっと科学的に表現するならば、新しい動きのパターンが発達する時というのは、脳内の中に新しいニューロンの通り道がつくられ、より高等なスキル習得を可能にしてくれます。

ハイハイでいえば、まず乳児は頭のコントロールを身につけ、その後、腹這いで腕を使って自らを持ち上げ、ハイハイの前段階の姿勢である手と膝で四つ這いの姿勢をとります。しかし、これら全ては原始反射がなければ発達しないのです。

様々な研究によると、原始反射はより高次なレベルの学習の基礎となる土台であるといわれています。そして、粗大運動、微細運動、視知覚スキルが遊んだり、スポーツを子供の頃に行うために必要となります。また、遊びや社会的な活動を含む日常生活において適切に参加できるためには、適切な感覚処理能力が必要となります。

 

<微細運動の発達>
微細運動とは、手や指の微細な筋肉を含めた活動やスキルを要求するものであり、間接的には、手首や前腕の筋肉の協調運動も必要とします。

微細運動を向上させたい場合、粗大運動のスキルの発達と上肢と体幹の安定性が大事になります。

乳児が遊んでいる時に、物を手に取ってそれを移動したり、操作することができることを学びます。把握反射(原始反射)が統合すると、乳児は意図的に両手を開いたり、閉じたりさせて物を離せるようになります。同時に、乳児が粗大運動スキルを発達させている場合、腹這いの時には、腕で体を支えようとします。この時、前腕、手首、そして手に体重をかけることになります。

この体重を支える肢位の時、手が開いていて指先が伸ばされている状態であれば、手掌筋力が発達します。次に乳児はハイハイの前段階(手と膝を床につけて四つ這い)の姿勢になり、さらに体重が腕にかかり、小さい手の筋肉をより一層鍛えます。このような筋肉をつける段階が、微細運動の発達の基盤となります。

乳児がハイハイし出すと、彼らは常に両手に体重をかけ続けることになります。静的な姿勢保持の代わりに、乳児は地面をハイハイすることで動的に荷重をかけることができるようになります。この動的な体重荷重がのちに微細運動に必要な手の筋骨格系の発達に寄与します。

 

<視覚の発達>
私たちが視覚の話をする時、眼科で測るような視力のお話しをしているわけではありません。

私たちの周りの環境で起こった出来事を、脳がどのように処理をして知覚しているのか、そしてどのように知覚したものを行動に移しているのかということを視覚の発達では話題にしています。

例えば、お友達があなたにボールを投げた時、あなたの眼は動くボールを見て、それを脳が処理し、そのボールがあなたの方に向かってくるので片手あるいは両手でとるという行動をとります。

生まれたばかりの時、新生児の視覚は完全に発達されていません。彼らは数cm前にあるものしか見えていません。数週間経つと、新生児は寄り目になりながらもパターンを認識できるようになります。寄り目になることはとても自然なことであり、このようにして目の筋肉が強化されていきます。2ヶ月頃になると、新生児は近くにある物を目で追うようになり、3ヶ月頃になると、物に手を伸ばすようになります。(視覚と運動発達あるいは目と手の協調性の始まり)6ヶ月ー9ヶ月頃、乳児がハイハイを始める頃には、自分の周りの環境をもっと視覚的に認知できるようになり、空間と深さも認知できるようになります。この能力は、徐々に発達し、視覚運動能力や視空間認知の発達につながります。研究者の中には、ハイハイの段階を飛ばした子供または、ハイハイを少ししかやらなかった子供は、歩き始める前にハイハイを十分にした子供よりも、両目の使い方が習得できていない可能性があると指摘しています。

次回は、感覚処理、社会性の発達、ハイハイのさせ方やハイハイをあまりやらずに育って大きくなった子どもを対象にした活動の紹介について記載いたします。

 

抄訳したサイト
1. https://harkla.co/blogs/special-needs/crawling